緑成会では授業中の確認テスト不合格者にはパソコンから出てくる問題で後日再テストを実施している。
その再テストは生徒ごとに間違った問題の類題だけが抽出されて自動的に出てくるのだが、これが容赦ない。
例えば、数学の計算問題が8問あり、7問正解で1問だけ間違えたとする。
すると出てくる問題は1問だけと思いきや、8問全ての類題が出てくる。
つまり、計算は8問中8問全問正解しなければ合格とならない。×がたとえ1問だけだとしても、不死鳥のごとく他の問題がよみがえるのだ。
計算以外の問題も同様である。
お蔭で、1問も間違えないという意識が生徒に大分ついたように感じる。
そしてその印刷で活躍するのが、プリンターである。
緑成会にはどの教室にもプリンターは2つある。
一つは大きいコピー機で、もう一つはカラープリンターである。
この再テストを印刷してくれるのはカラープリンターのほうである。
この度、新三郷教室のカラープリンターの調子が悪くなり新しいものに変わった。
どうせ導入するなら最新の方がいい、ということで発売されたばかりの最新プリンターを導入した。
なんとこのプリンターギネス認定なのである。
何がギネスかというと
ギネス認定【オフィス用デスクトッププリンターによる500ページ最速印刷】
ということである。
1秒に70枚の最速印刷ということだ。
そして、この最速プリンターデビューの日がついにやってきた。
生徒がテスト用紙を持ってくる。
正解率8割はあるが、残念なことに、どの大問も1つずつ間違えている。
緑成会の再テストシステムにおいては、この間違え方が一番再テスト枚数の多くなってしまうパターンだ。
とてもまじめな生徒だけに、そして正解率は悪くないだけに心は痛んだが、不正解をパソコンに読み込ませ印刷ボタンを押した。
すると・・・
『ガシャン!ガシャン!ガシャン!』
どえらいスピードで再テストが出てくる。
今までのプリンターの10倍くらいに感じる。
次から次に吐き出される再テスト。
あまりの速さと量。初めて見るその壮絶な光景に生徒の彼も僕も目が点だった。
『とても頑張り屋でいい子なんです!もうやめてください!』僕が心の中でプリンターに叫ぶ。
それでも容赦ないプリンターは『ガシャン、ガシャン、ガシャン』とハイスピードで動き続ける。
生徒も僕もギネス認定の威力をまざまざと見せつけられた。
これからこのカラープリンターが君たちの前に大きく立ちふさがるだろう。
倒した!そう思っても不死鳥のごとく問題達は蘇ることだろう。
速さも、無慈悲さもギネス級のラスボス。
しかしこのラスボス(カラープリンター)から吐き出される敵を倒しきった時、君のレベルはとんでもないほど上がっている事だろう。
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